モリトンカツ、和泉葫。

その１：
電動車椅子の人が前からやってきた。
まあ最近は珍しくも無い。
アレって便利そうだよね。
結構スピードも出るっぽいし。
そうこうしているうちに電動車椅子は

しゅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん……

通り過ぎていった…………ものすごいスピードで。
歩道にあふれる人ごみをものともせず。
隣の車道を併走していた自動車をぶっちぎって。

そのとき私の頭を流れる曲は、
『頭文字なんちゃら』のテーマだった……

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その２：
目の前にポケットティッシュを配っている若い女性。
服装からして居酒屋か何かであろう。
受け取る気は無かった。

………

３秒後、ティッシュを左手に持った私。
受け取る気は無かった。無かったのだが……
ティッシュを差し出した時、確かにこう言ったのを聞いてしまったのだ。

「居酒屋たまきんでーすっ！」

ぐぐった。

一応チェーン店らしい。
だが妙齢の女性に宣伝活動をさせるべきではないだろう、この店は。